車にはECUと呼ばれるコンピュータが搭載されています。
この記事を読むことで、ECUのやっていることを言語化できます。
車がなぜあんなに色んな機能を持てているか、その理由もわかります。
エンジニアの方、ご自身の業界と自動車業界でコントロールユニットについて
比較するのも面白いですね。
ECU (Electronic Control Unit)とは
簡単に言うと車の頭脳であり、
付いている装備のほぼ全てをコントロールするものです。
燃費をよくするために信号待ちでエンジンを止める、
曲がる時のタイヤスリップを止めて事故を防ぐ、
アクセルを想いっきり踏んだらパワーを最大限に引き出す、
スムーズに変速する、車内が寒い時は暖かい風を出す、
前の車に衝突しそうになったらブレーキを掛ける、
車に異常があったらメーターでお知らせしながらパワーを絞る。。
車はあなたが運転するものですが、
ECUという頭脳を使い、装備という手足を使い、全力であなたをサポートします!
全力でサポートするには、ECUは1台では済みません。
多い車種だと100個付いていることもあります。
それぞれのECUが役割を分担しあい、どんな状況でもあなたをサポートできるようになっています。
めちゃくちゃ頼もしくないでしょうか!
なぜECUが必要か?
そんなすごいもの、付いているから車の値段が高く重量が重くなるんだ!
と言われる方もいます。間違ってはいません。
しかし今では排ガスをクリーンにしたり使用者や歩行者を守るため、
様々な装備が必要となっており、そのコントロールのためにECUが不可欠となります。
レースの場では、コーナーの一つ一つでエンジンの特性を変えることで、
より早く曲がれたりするため、ここでもECUが必要となります。
いろいろな自動車のECU
ECUはありとあらゆる乗り物に搭載されています。以下にはほんの一部の例を挙げます。
バイクのECU
ECUがやっていることは車と同様なんですが、
車よりもさらに軽量にするため、設計者は血がにじむ努力をしています。
できる限り簡素化し小さく軽くしますが、安全性は削りません。
バイクは車よりも趣味性が高い乗り物なので、装備も簡素化していますが、
昨今はARASと呼ばれる装備にも対応してきています。よってバイクのECUも複雑化の道を歩んでいます。
船外機エンジンのECU
ボートのエンジンである船外機にもECUが付いています。
車やバイクと違う点は、安全設計が2重3重になされている点です。
万が一遠洋に出た先でエンジンが故障してしまうと、帰ってこれなくなるからです。
ECUが抱えている課題
ECUをハッキングして車を開錠し、盗難するグループもいます。
そのための対策は日々アップデートされています。
販売している車両に問題があれば、メーカーはリコールという形で、
自分の財布からお金を出してでも製品を改良します。
なぜECUのハッキングが可能なのか
ここでは、ECUプログラムの不正な書き換えや不正アクセスをハッキングとします。
これはネットやECUに限らない話ですが、
ECUはセンサーや他のECUやインターネットと通信しているので、どこかに脆弱性があると突破されてしまいます。
もちろんそれが出来ないように、特殊な通信や道具が無いとアクセスを受け付けないようになっていますが、
基本的には予め決めた規則に則って通信するため、通信内容を知っていたり、
莫大な時間を掛ければ解析することは不可能ではありません。
まとめ
ECUの役割、その必要性、種類、課題について簡単に説明しました。
ECUの役割をまとめると、
「車の頭脳でありエンジンや衝突未然防止ブレーキといった装備を駆使して、
ドライバーをサポートする部品」
でした。
興味を持っていただいたり、あなたの日々の業務に参考になれれば幸いです。 最後まで読んでいただきありがとうございました!